ホーム » スタッフ » 斉藤徹 » 講義録 » 情報構造論 » 局所変数配列をreturn

2018年8月
« 7月   9月 »
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

最近の投稿(電子情報)

アーカイブ

カテゴリー

局所変数配列をreturn

情報構造論の前期期末試験で、局所変数返しの解答が多かったので、メモ。

JavaScript でプログラムを書いていると、動くネタだけど、C言語では初心者がよく間違って書いてしまう定番であり、それなりに動いたりするから、誤解が増えてしまう可能性もある。

スタック変数返し

char* foo() {
   char str[ 20 ] ;
   strcpy( str , "Hello World" ) ;
   return str ;
}
char* bar() {
   char baz[ 20 ] ;
   memset( baz , 'A' , sizeof( baz ) ) ;
   return NULL ;
}
void main() {
   char* ans = foo() ;
   printf( "%s¥n" , ans ) ; // Hello World
   // 一見正しく動いているように思うかも。

   bar() ; // 局所変数を触るだけの処理
   printf( "%s¥n" , ans ) ; // AAAAAAAAAAA
   // ans の中身が壊れている。
}

静的局所変数返し

上記のスタック変数を返す問題点を示すと、じゃあ静的局所変数でいいじゃん….という話がでてくる。

char* foo() {
   static char str[20] ;
   strcpy( str , "Hello World" ) ;
   return str ;
}

この方式なら、スタック領域ではなく静的変数領域なので、関数呼び出しで破壊されることはない。
しかし、この方式は「スレッドセーフ」ではない。foo() の処理後に、スレッドを起動した場合、スレッドではメモリ空間が共有されるため、foo() を保持していて、別スレッドがそのメモリを書き換えると、他方は中身が変わってしまう。
(参考「スレッドセーフではないCライブラリ関数」)