ホーム » スタッフ » 斉藤徹 » 講義録 » 情報構造論 » 2020年度情報構造論ガイダンス

2020年4月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

最近の投稿(電子情報)

アーカイブ

カテゴリー

2020年度情報構造論ガイダンス

基本的なガイダンス

情報構造論のシラバスを、ここに示す。プログラムを作成する上で、どのような考え方で作れば処理速度が速いのかを議論する。基本的に、4回のテストのたびに、レポート課題を実施する。各テスト毎の評価は、テスト素点と、「テスト素点×60%+レポート評価×40%」の良い方とする。テストに自信のない人は、レポート課題をきちんと提出すること。ただし、今後の休講などの影響で評価方法は随時変更を行う。

プログラムを評価する3つのポイント

まずは以下を読む前に、質問。

  • あなたが良いプログラムを作るために何を考えて作りますか? ※1
    • ここまでの段階で3つの要点を考えメモしておいてください。
    • ガイダンス最初のレポートに使います。

具体的な言葉で要点を考えると、いろいろなものがでてくるだろうが、端的なポイントにまとめると、次の3つに分類できるはずである。

  • プログラムの速度
  • プログラムのわかり易さ
  • メモリの使用量

プログラムを作る場合、この3要素がトレードオフの関係にある。プログラムの速度を優先すると、プログラムが分かり難くなったり、メモリを大量浪費するものだったりする。

メモリの使用量の影響

メモリを大量に使用すると、どういった影響がでるのか? OSの機能を知らないと、メモリ(主記憶)を使い果たしたら、プログラムが動かないと思うかもしれないけど、最近のOSは仮想メモリ機能があるため、主記憶がメモリが足りなければ待機状態のプロセスのメモリを補助記憶に保存することで、プログラムを動かすことはできる。(仮想記憶)

しかし、プロセスが切り替わる度に、補助記憶への読み書きが発生するため、処理性能は低下する。(スワッピング)

ソフトウェアとアルゴリズムとプログラム

用語として、ソフトウェア、アルゴリズム、プログラムという表現があるが、この違いは何か?

  • アルゴリズム – 計算手順の考え方。
  • プログラム – アルゴリズムを特定のプログラム言語によって記述したもの。
  • ソフトウェア – プログラムと、その処理に必要なデータ。(日本語を変換するプログラムは、日本語の辞書データが無いと動かない)
  • パラダイム – プログラムをどう表現すると分かりやすいか?

トレードオフ関係をプログラムで確認

例えば、配列の中から、目的データを探すプログラムの場合、最も簡単なプログラムは以下の方法であろう。

// ((case-1))
// 単純サーチ O(N)
#define SIZE 1024
int a[ SIZE ] ; // 配列
int size ;      // 実際のデータ数(Nとする)
int key ;       // 探すデータ
for( int i = 0 ; i < size ; i++ )
   if ( a[i] == key )
      break ;

しかし、もっと早く探したいのであれば、2分探索法を用いるだろう。でも、このプログラムは、case-1 のプログラムよりは分かり難い。(速度⇔わかり易さ)

// ((case-2))
// 2分探索法
int L=0 , R=size ; // プログラムは複雑になった 
while( L != R ) {
   int M = (L + R) / 2 ;
   if ( a[M] == key )
      break ;
   else if ( a[M] < key )
      L = M + 1 ;
   else
      R = M ;
}

でももっと速いプログラムとしたければ、大量のメモリを使えば一発でデータを探せる。(速度⇔メモリ使用量)

// ((case-3))
// 添字がデータ O(1)
// 探すデータが電話番号 272925 のような 6 桁ならば
int a[ 1000000 ] ;
a[ 272925 ] = 272925 ;
// 処理速度はクソ速いけど、メモリは大量消費

良いプログラムを作るとは

プログラムを作る時には、メモリが大量に使えるのなら、速いものを使えばいい。だけど実際には、そのシステムには限られた予算があるだろう。

実際には、限られた予算からメモリやCPUが決まり、その会社の人員やら経験やらでプログラム開発に使える時間がきまる。プログラムをデザインするとは、限られた条件の中で、適切な速度のコンピュータ、適切な量のメモリでコンピュータを用意し、限られた納期の中でシステムを完成させることである。

皆さんも、ゲームを買った時、処理速度が遅くてキャラクターがカクカク動いたら幻滅するでしょ?ゲームがバグですぐに変な動きしたらキレるでしょ!発売日の予定どおりに買えなかったらさみしいでしょ!!プログラムがでかすぎてローディングに時間がかかったら、寝ちゃうでしょ!!!

第1回課題

  • 最初の※1で、あなたが考えた「良いプログラムを作るために考えること」を3つあげてください。
  • あなたが考えた3つは、それぞれ、「速度わかりやすさメモリの使用量」のどれに関係すると思いますか?(複数に関連する場合もあります)
  • 仮想メモリスワッピングプログラミング・パラダイムの用語の中から1つを選び、意味を調べて簡単にまとめてください。

この3つの内容を簡単に(A4×1ページ)まとめ、この共有フォルダに提出して下さい。提出するファイル名は、出席番号-名前-レポート名.拡張子 (例 01-愛上男-第1回課題.pdf) としてください。提出締め切りは、(2020/04/17までとする)

(2020/04/10,13:40) 当初のフォルダが書き込み禁止状態だったので、提出場所を変更、書き込み許可を与えたので改めて提出をお願いします。