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基礎情報教育を考える(f-leccsシンポジウム)

f-leccsの第4回シンポジウムにて「基礎情報教育を考える」をテーマとした講演会が 開催された。

高校の教科「情報」の新学習指導要領

高校での「情報」の新学習指導要領〜最近の内外の動きを含めて〜ということで、 東京工大の清水先生より、最近の学習指導要領の状況の報告があった。 今までは、普通教科「情報」にて情報A,情報B,情報Cで実施されていたが、 新学習指導要領では、共通科目「情報」にて「社会と情報」と「情報の科学」の 2科目となった。

元の情報Aは、最近では小中学校で実施されているので無くなった。 インターネットの発達に合わせて変更が必須であった。 「社会と情報」では、 情報の活用と表現、 ネットワークとコミュニケーション、 問題と情報モラル、 望ましい情報社会の構築といった内容を教える。 「情報の科学」では、 コンピュータと情報通信ネットワーク、 問題解決のコンピュータ活用、 情報管理と問題解決、 情報技術の進展と情報モラル。

事業仕分けの影響で、高校でのICT活用の授業などを目標としていたが、 ずいぶんと削られた…そうな。 高校での授業というと、縁がないので違いがあるかと思っていたけど、 電子情報の低学年で実施する内容と考えれば、カリキュラム自体同じですな。

高専における「情報基礎教育」

高専での情報基礎教育のあり方を、津山高専の岡田先生より発表。

全国一斉のカリキュラム改訂は困難。高専ごと学科ごとの高い独立性。 高専学科間の差が大きく、共通の「情報教育」が必要。 情報基礎教育の標準化に関する調査研究部会にて、 カリキュラム設計からテキストまでを作っている。 現在3訂版に着手中(新学習指導要領対応を含む)。

ネットワーク社会における情報の活用と技術、教材の提供としてポータルサイト、学習ノート。

大学における「情報基礎教育」への取り組み

福井大学の小高先生からの大学の情報基礎教育の取り組みの報告。

基礎教育科目において、情報処理基礎(必修)2単位・総合情報処理(選択)2単位。 コンピュータリテラシと情報処理基礎を取り扱っている。 1学年約800名、同じ題名・講義で開講しているが、担当者でかなりの差異あり。

1章システムの利用法、 2章ネットワークの利用と基礎知識(Internet)、 3章ソフトウエアの利用(Office系)など。 基礎は小中学校で実施済みで時代に沿わなくなっている…との懸念があったが、 学生学校間格差があるため、やっぱり必要な科目となっている。

興味深い実情も紹介があった。 ソフトや概念の細かいことは自分で調べるが原則で、 大目標的な課題を与えて、TA等の指導が付きながら行われる。

パワーポイントを使った授業は、学生は解った気になるし、授業の進度も速くなるけど、 最終的には理解度が低かったりする。 このため、簡単な講義支援システムを使っている。 板書のコピーを取る機能はつけてない。 情報処理技術はライフサイクルが短い一方で、 情報処理の本質に近づけると理解度が低い⇒ジレンマ。

企業の立場から情報基礎教育に期待すること

カワムラモータース代表取締役、川村氏による企業の立場から情報基礎教育に 期待することを「Ars:私が欲しい人材〜情報システム領域〜」 Ars:芸術だけではなく芸術的技術(Tech+Art)の意味を含む。

システムの多くは思ったようには動いてくれない。 97%は機能しないシステム。3%が機能するシステム。 情報は繋がって検索できなきゃダメ。 若かりし日の泥臭い経験や苦労を持っている人は、 洗練されたシステムの価値を理解している。

講演会の内容を、ustream対応のカメラでそのまま、ustream に録画をしてみた。 やっぱりチープなカメラというのを再確認とはなったけど、 いちいちメモリを吸い出したりという手間がないのは簡単だった。