ホーム » 2019 » 4月 (ページ 2)

月別アーカイブ: 4月 2019

2019年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

検索・リンク

予備実験1 データベースの操作

データベースの基本操作

データベースをWebから操作

練習問題

  1. 上記の db_query.php を改良して、ユーザ名を入力してもらい、その名前のデータを表示するプログラムに改造する。
  2. おなじく、年齢を入力したら、指定した年齢以上の人のデータを表示するプログラムに改良する。

オブジェクト指向/2019年度/ガイダンス

専攻科2年のオブジェクト指向プログラミングの授業の1回目。最初に授業全般の概要を説明した後、オブジェクト指向の歴史とC言語の構造体の説明。

オブジェクト指向プログラミングの歴史

最初のプログラム言語のFortran(科学技術計算向け)の頃は、処理を記述するだけだったけど、 COBOL(商用計算向け)ができた頃には、データをひとまとめで扱う「構造体」(C言語ならstruct …}の考えができた。 その後のALGOLの頃には、処理をブロック化して扱うスタイル(C言語なら{ 文 … }の複文で 記述する方法ができて、処理の構造化・データの構造化ができる。これが「構造化プログラミング(structured programming)」 の始まりとなる。
この後、様々なプログラム言語が開発され、C言語などもできてきた。 一方で、シミュレーションのプログラム開発(例simula)では、 シミュレーション対象(object)に対して、命令するスタイルの書き方が生まれ、 データに対して命令するという点で、擬人法のようなイメージで直感的にも分かりやすかった。 これがオブジェクト指向の始まりとなる。

この考え方を導入した言語の1つが Smalltalk であり、この環境では、プログラムのエディタも Smalltalk で記述したりして、オブジェクト指向がGUIのプログラムと親和性が良いことから普及が拡大する。

C言語にこのオブジェクト指向を取り入れて、C++が開発される。さらに、この文法をベースとした、 Javaなどが開発される。最近の新しい言語では、どれもオブジェクト指向の考えが使われている。

構造体の導入

C++でのオブジェクト指向は、構造体の表記がベースになっているので、まずは構造体の説明。

// 構造体の宣言
struct Person {      // Personが構造体につけた名前
   char name[ 20 ] ; // 要素1
   int  phone ;      // 要素2
} ;                  // 構造体定義とデータ構造宣言を
                     // 別に書く時は「;」の書き忘れに注意
// 構造体変数の宣言
struct Person saitoh ;
struct Person data[ 10 ] ;
// 実際にデータを参照 構造体変数.要素名
strcpy( saitoh.name , "t-saitoh" ) ;
saitoh.phone = 272925 ;
for( int i = 0 ; i < 10 ; i++ ) {
   scanf( "%d%s" , data[ i ].name , &(data[ i ].phone) ) ;
}

2019年度情報構造論ガイダンス

情報構造論のガイダンス

プログラムを評価する3つのポイント

この授業で恒例の、プログラムを作る場合に何に気をつけてプログラムを作成するかを聞いてみた。今年は、以下に示す3要素をうまく答えてくれたかな。

  • プログラムの速度
  • プログラムのわかり易さ
  • メモリの使用量

プログラムを作る場合、この3要素がトレードオフの関係にある。プログラムの速度を優先すると、プログラムが分かり難くなったり、メモリを大量浪費するものだったりする。

メモリの使用量の影響

メモリを大量に使用すると、どういった影響がでるのか? OSの機能を知らないと、メモリ(主記憶)を使い果たしたら、プログラムが動かないと思うかもしれないけど、最近のOSは仮想メモリ機能があるため、主記憶がメモリが足りなければ待機状態のプロセスのメモリを補助記憶に保存することで、プログラムを動かすことはできる。(仮想記憶)

しかし、プロセスが切り替わる度に、補助記憶への読み書きが発生するため、処理性能は低下する。(スワッピング)

ソフトウェアとアルゴリズムとプログラム

用語として、ソフトウェア、アルゴリズム、プログラムという表現があるが、この違いは何か?

  • アルゴリズム – 計算手順の考え方。
  • プログラム – アルゴリズムを特定のプログラム言語によって記述したもの。
  • ソフトウェア – プログラムと、その処理に必要なデータ。(日本語を変換するプログラムは、日本語の辞書データが無いと動かない)

トレードオフ関係をプログラムで確認

例えば、配列の中から、目的データを探すプログラムの場合、最も簡単なプログラムは以下の方法であろう。

// ((case-1))
// 単純サーチ O(N)
#define SIZE 1024
int a[ SIZE ] ; // 配列
int size ;      // 実際のデータ数(Nとする)
int key ;       // 探すデータ
for( int i = 0 ; i < size ; i++ )
   if ( a[i] == key )
      break ;

しかし、もっと早く探したいのであれば、2分探索法を用いるだろう。でも、このプログラムは、case-1 のプログラムよりは分かり難い。(速度⇔わかり易さ)

// ((case-2))
// 2分探索法
int L=0 , R=size ; // プログラムは複雑になった 
while( L != R ) {
   int M = (L + R) / 2 ;
   if ( a[M] == key )
      break ;
   else if ( a[M] < key )
      L = M + 1 ;
   else
      R = M ;
}

でももっと速いプログラムとしたければ、大量のメモリを使えば一発でデータを探せる。(速度⇔メモリ使用量)

// ((case-3))
// 添字がデータ O(1)
// 探すデータが電話番号 272925 のような 6 桁ならば
int a[ 1000000 ] ;
a[ 272925 ] = 272925 ;
// 処理速度はクソ速いけど、メモリは大量消費

良いプログラムを作るとは

プログラムを作る時には、メモリが大量に使えるのなら、速いものを使えばいい。だけど実際には、そのシステムには限られた予算があるだろう。

実際には、限られる予算から、メモリやCPUが決まり、その会社の人員やら経験やらで、プログラム開発に使える時間がきまる。プログラムをデザインするとは、限られた条件の中で、適切な速度のコンピュータ、適切な量のメモリでコンピュータを用意し、限られた納期の中でシステムを完成させることである。

動作時間の予測

ここで、プログラムの実行時間を細かく分析してみる。例えば、前節のcase-1の単純サーチをフローチャートで表せば、以下のように表せるだろう。フローチャートの各部の実行回数は、途中で見つかる場合があるので、最小の場合・最大の場合を考え平均をとってみる。また、その1つ1つの処理は、コンピュータで機械語で動くわけだから、その実行回数の繰り返した分の処理時間を要する。この時間を とする。

この検索処理全体の時間 を考えると、平均時間とすれば、以下のように表せるだろう。

ここで例題

この単純サーチのプログラムを動かしてみたら、データ件数N=1000で、5μ秒かかったとする。では、N=10000であれば、何秒かかるだろうか?

感のいい学生であれば、直感的に 50μ秒 と答えるだろうが、では、Tβ,Tα は何秒だったのだろうか? 上記のT(N)=Tα+N ✕ Tβ に当てはめると、N=1000,T(N)=5μ秒の条件では、連立方程式は解けない。

ここで一番のポイントは、大量のデータ処理を行うのが普通だから、N が小さな値の場合はあまり考えない。N が巨大な値であれば、Tαは、1000Tβに比べれば微々たる値という点である。よって

で考えれば良い。これであれば、T(1000)=5μ秒=Tβ×1000 よって、Tβ=5n秒となる。この結果、T(10000)=Tβ×10000=50μ秒 となる。

システム

最新の投稿(電子情報)

アーカイブ

カテゴリー