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UML振る舞い図

参考資料図をもとに振る舞い図の説明を行う。

ユースケース図

1507131131_211x192.png

ユーザなど外部からの要求に対する、システムの振る舞いを表現するための活用事例を表す図がユースケース図。 システムを構築する際に、最初に記述するUMLであり、システムに対する処理要件の全体像を理解するために記述する。 ユーザや外部のシステムは、アクターとよび人形の絵で示す。楕円でシステムに対する具体的な処理をユースケースとして記述する。 関連する複数のユースケースをまとめて、サブジェクトとして示す場合もある。

アクティビティ図

処理順序を記述するための図にはフローチャートがあるが、上から下に処理順序を記述するため、縦長の図になりやすい。また、四角枠の中に複雑なことを書けないので、UMLではアクティビティ図を用いる。

初期状態から、終了状態までの手順を示すためのがアクティビティ図。 複数の処理を並行処理する場合には、フォークノードで複数の処理を併記し、最終的に1つの処理になる部分をマージノードで示す。 通常の処理は、角丸の長方形で示し、条件分岐はひし形で示す。

ステートチャート図(状態遷移図)

ステートチャート図は、処理内部での状態遷移を示すための図。 1つの状態を長丸長方形で示し、初期状態から終了状態までを結ぶ。 1つの状態から、なんらかの状態で他の状態に遷移する場合は、分岐条件となる契機(タイミング)とその条件、およびその効果(出力)を「契機[条件]/効果」で矢印に併記する。 複数の状態をグループ化して表す場合もある。

シーケンス図

複数のオブジェクトが相互にやり取りをしながら処理が進むようなものを記述するためのものがシーケンス図。 上部の長方形にクラス/オブジェクトを示し、その下に時系列の処理の流れの線(Life Line)を描く。 オブジェクトがアクティブな状態は、縦長の長方形で示し、そのLife Line間を、やり取り(メッセージ)の線で相互に結ぶ。 メッセージは、相手側からの返答を待つような同期メッセージは、黒塗り三角矢印で示す。 返答を待たない非同期メッセージは矢印で示し、返答は破線で示す。

コミュニケーション図

クラスやオブジェクトの間の処理とその応答(相互作用)と関連の両方を表現する図。

リスト追加処理

最初のリスト生成の説明では、補助関数 cons を用いて、直接リストを生成していた。
しかし、実際にはデータを入力しながらの処理となるであろう。

最も単純なリスト挿入

struct List* top = NULL ;

int main() {
   int x ;
   while( scanf( "%d" , &x ) == 1 ) {
      top = cons( x , top ) ;
   }
   print( top ) ; // 前回示したリスト全要素表示
   return 0 ;
}

ここで示したコードは、新しい要素を先頭に挿入していく処理となる。このため、作られたリストは、与えられた要素順とは逆順となる。この方法は、リストを管理するポインタが1つで分かりやすい。

要素を末尾に追加

前に示した方法は、逆順になるので、与えられた要素が末尾に追加する方法を示す。

struct List* top = NULL ;
struct List** tail = &top ;

int main() {
   int x ;
   while( scanf( "%d" , &x ) == 1 ) {
      *tail = cons( x , NULL ) ;
      tail = &((*tail)->next) ;
   }
   print( top ) ; // 前回示したリスト全要素表示
   return 0 ;
}

この方法は、次回にデータを追加する場所(末尾だからNULLが入っている)を覚える方式である。ただし、リストへのポインタのポインタを使う方法なので、少しプログラムがわかりづらいかもしれない。

レポート課題

以下に示すようなデータを扱うリスト構造を作り、そのリストを扱うプログラムを作成せよ。
( 出席番号 % 3 ) + 1 の番号の課題に取り組むこと。

  1. 名前と誕生日(指定した開始月日・終了月日の範囲のデータのみ表示)
  2. 名前と身長・体重(指定したBMI指数以上(もしくは以下)のデータのみ表示)
  3. 名前と学科と学年と学籍番号(指定した学籍番号などで検索)

このようなプログラムを作るのであれば、以下の例を参考に。

struct NameAgeList {
   char                name[ 20 ] ; // 名前
   int                 age ;        // 年齢
   struct NameAgeList* next ;       // 次のデータへのポインタ
} ;
struct NameAgeList* na_cons( char* nm, int ag,
                             struct NameAgeList*p )
{  struct NameAgeList* ans ;
   ans = (struct NameAgeList*)malloc(
               sizeof( struct NameAgeList ) ) ;
   if ( ans != NULL ) {
      strcpy( ans->name , nm ) ;
      ans->age  = ag ;
      ans->next = p ;
   }
   return ans ;
}

Ubuntuを最新版にアップグレード(メモ)

Azure 上のサーバから、ubuntu を最新版にアップグレードするために、do-release-upgrade を実行せよとのメールが来た。Debian を使っていると、”aptitude update ; aptitude safe-upgrade”を定期的に実行して、大幅アップグレードの時には、/etc/apt/sources.list.d/* を触ってアップグレードを行っているけど、こういうプログラムがあるみたい。

管理している他のサーバは、すでに Ubuntu 16.04 xenial を導入済みで、最初に Azure を使い始めたこのサーバだけ、未だに Ubuntu 14.04 trusty 。

# lsb_release -a        # 現在の情報の確認
# do-release-upgrade -c # 更新が可能かチェック
# do-release-upgrade -s # 更新を実行

ただし、”do-release-upgrade -s” を実行したら、途中で ssh のコネクションが切れておかしくなる可能性があるから、以下のようなメッセージが表示される。Azure 上のサーバなので、1022 のポートを開けたりといった手間が必要そうだし、もう少し状況確認が必要かな。Ubuntu は慣れないなぁ…

SSH経由で実行していますが、続けますか? 

このセッションはSSH上で実行されているようです。アップグレードをSSH越しに行うことは推奨されません。アップグレードに失敗した時の復元が困難になるからです。 

続行する場合、追加のSSHデーモンをポート '1022' で起動します。 
本当に作業を進めてよろしいですか? 

続行する[yN] 

変化の検出・差分処理

変化の検出

例えば、以下のような波形が与えられたとする。この波形で「大きな山が何ヶ所ありますか?」と聞かれたら、いくつと答えるべきであろうか?山の判断方法は色々あるが、4カ所という答えは、1つの見方であろう。では、この4カ所という判断はどうすればいいだろうか?

こういった山の数を数えるのであれば、一定値より高いか低いか…という判断方法もあるだろう。この絵であれば、15ステップ目、32ステップ目付近は、100を越えていることで、2つの山と判断できるだろう。

こういった予め決めておいた値より「上か?/下か?」で判断するときの基準値は、しきい値(閾値)と呼ぶ。

しかし、この閾値では、40ステップ目から50ステップ目も100を越えており、以下のようなプログラムを書いたら、40ステップ目~50ステップ目すべてをカウントしてしまう。

#define THRESHOLD 100
int x[ 100 ] = {
   // 波形のデータが入っているとする。
} ;

int count = 0 ;
for( int i = 0 ; i < 100 ; i++ ) {
   if ( x[i] >= THRESHOLD )
      count++ ;
}

また、65ステップ目の小さな山も1個とカウントしてしまう。

この問題を避けるために、閾値を130にすると、今度は最初の2つの山をカウントできない。どうすれば、山の数をうまくカウントできるのだろうか?

差分を求める

前述のような問題で山の数を数える方法を考えていたが、数学で山を見つける時には、何をするだろうか?

数学なら、山や谷の頂点を求めるのならば、微分して変化量が0となる場所を求めることで、極大値・極小値を求めるだろう。そこで、山を見つけるために入力値の変化量を求めてみよう。

表計算ソフトで差分を計算するのであれば、セルに図のような式を入力すればいいであろう。このようなデータ点で前の値との差差分と呼ぶ。数学であれば、微分に相当する。

このグラフを見ると、波形が大きく増加する部分で、差分が大きな正の値となる。さらに波形が大きく減少する部分で差分が負の大きな値となる。特にこのデータの場合、山と判断したい部分は差分が20以上の値の部分と定義することも考えられる。

#define TH_DIFF 20
int x[ 100 ] = {
   // 波形のデータが入っているとする。
} ;

int count = 0 ;
for( int i = 0 ; i < 100 ; i++ ) {
   if ( x[i] - x[i-1] >= TH_DIFF
        && x[i+1] - x[i] <= -TH_DIFF )
      count++ ;
}

しかし、このプログラムでは、山の数をうまくカウントしてくれない。うまく、山の数を数えるためには、差分の値を山と判断するための閾値(この場合は20)を調整することになるだろう。

表計算ソフトで山の場所を見つけたいなら、先の差分の式の隣に、以下のようなセルを入れるといいだろう。

IF( 条件式, 値1, 値2 )
   条件が、TRUEで値1,FALSEで値2 を返す式。
AND( 条件1, 条件2 )
   条件1, 条件2 の両方がTRUEの時、TRUEとなる式

UMLと構造図

UMLの構造図の書き方の説明。 詳しくは、参考ページのUML入門などが、分かりやすい。

クラス図

クラス図は、構造図の中の基本的な図で、 枠の中に、上段:クラス名、中段:属性(要素)、下段:メソッド(関数)を記載する。 属性やメソッドの可視性を示す場合は、”-“:private、”+”:public、”#”:protected 可視性に応じて、”+-#”などを記載する。

関連

クラスが他のクラスと関係がある場合には、その関係の意味に応じて、直線や矢印で結ぶ。
(a)関連:単純に関係がある場合、
(b)集約:部品として持つが、弱い結びつき。関係先が消滅しても別に存在可能。
(c)コンポジション:部品として持つが強い結びつき。関係先と一緒に消滅。
(d)依存:依存関係にあるだけ
(e)派生:派生・継承した関係
(f)実現: Javaでのinterfaceによる多重継承

上図の例では、乗り物クラスVehicleから自動車がCarが派生し、 自動車は、エンジン(Engine)を部品として持つ。エンジンは車体と一緒に廃棄なら、コンポジションで実装する。
自動車は、同じく車輪(Wheel)を4つ持つが、自動車を廃棄してもタイヤは別に使うかもしれないので、集約で実装する。 集約で実装する場合は、C++などであれば、ポインタで部品を持ち、部品の廃棄(delete)は、別に行うことになる。

is-a 、has-a の関係

前の課題でのFigureクラスで、Color 情報をどう扱うべきかで、悩んだ場合と同じように、 クラスの設計を行う場合には、部品として持つのか、継承として機能を持つのか悩む場合がある。 この場合には、“is-a”の関係“has-a”の関係で考えると、部品なのか継承なのか判断しやすい。

たとえば、上の乗り物(Vehicle)クラスと、車(Car)のクラスは、”Car is-a Vehicle” といえるので、is-a の関係。 “Car is-a Engine”と表現すると、おかしいことが判る。 車(Car)とエンジン(Engine)のクラスは、”Car has-a Engine”といえるので、has-a の関係となる。 このことから、CarはVehicleからの派生であり、Carの属性としてEngineを部品として持つ設計となる。

オブジェクト図

クラス図だけで表現すると、複雑なクラス関係では、イメージが分かりづらい場合がでてくる。 この場合、具体的な値を図に書き込んだオブジェクトで表現すると、説明がしやすい場合がある。 このように具体的な値で記述するクラス図は、オブジェクト図と言う。 書き方としては、クラス名の下に下線を引き、中段の属性の所には具体的な値を書き込んで示す。

その他の構成図

その他の構成図としては、コンポーネント図(物理的な構成要素から、システムの構造を表現する図)、 配置図(ハードウェアとアプリケーションの関係を図示したもの)、パッケージ図(パッケージ同士の関係をグループ化した図) なども用いる。

UMLの概要

巨大なプロジェクトでプログラムを作成する場合、設計の考え方を図で示すことは、直感的な理解となるため重要であり、このために UML がある。以下にその考え方と記述方法を説明していく。

プログラムの考え方の説明

今まで、プログラムを人に説明する場合には、初心者向けの方式としてフローチャートを使うのが一般的であろう。しかし、フローチャートは四角の枠の中に説明を書ききれないことがあり、使い勝手が悪い。他には、PAD と呼ばれる記述法もある。この方法は、一連の処理を表す縦棒の横に、処理を表す旗を並べるようなイメージで記載する。

しかし、これらの記法は、手順を記載するためのものであり、オブジェクト指向のようなデータ構造を説明するための図が必要となってきた。

UML記法が生まれるまで

巨大なプロジェクトでプログラムを作る場合、対象となるシステムを表現する場合、オブジェクト指向分析(Object Oriented Analysis)オブジェクト指向設計(Object Oriented Design)とよばれるソフトウェア開発方法が重要となる。(総称して OOAD – Object Oriented Analysis and Design)

これらの開発方法をとる場合、(1)自分自身で考えを整理したり(2)グループで設計を検討したり(3)ユーザに仕様を説明したりといった作業が行われる。この時に、自分自身あるいはチームメンバーあるいはクライアントに直感的に図を用いて説明する。この時の図の書き方を標準化したもの、UML であり、(a)処理の流れを説明するための振る舞い図(フローチャートやPAD)と、(b)データ構造を説明するための構造図を用いる。

UMLは、ランボーによるOMT(Object Modeling Technique どちらかというとOOA中心)と、 ヤコブソンによるオブジェクト指向ソフトウェア工学(OOSE)を元に1990年頃に 発生し、ブーチのBooch法(どちらかというとOOD中心)の考えをまとめ、 UML(Unified Modeling Language)としてでてきた。

UMLでよく使われる図を列記すると、以下の物が挙げられる。

  • 構造図
    • クラス図
    • コンポーネント図
    • 配置図
    • オブジェクト図
    • パッケージ図
  • 振る舞い図
    • アクティビティ図
    • ユースケース図
    • ステートチャート図(状態遷移図)
    • 相互作用図
    • シーケンス図
    • コミュニケーション図(コラボレーション図)

リスト構造でのプログラミング

前回説明した、リスト構造について簡単なプログラム作成を通して、プログラミングに慣れてみよう。

簡単なリスト処理の例

// 全要素を表示する関数
void print( struct List* p ) {
   for( ; p != NULL ; p = p->next )
      printf( "%d " , p->data ) ;
   printf( "¥n" ) ;
}
// データ数を返す関数
int count( struct List* p ) {
   int c = 0 ;
   for( ; p != NULL ; p = p->next )
      c++ ;
   return c ;
}
void main() {
   struct List* top = cons( 111 , cons( 444 , cons( 333 , NULL ) ) ) ;
   print( top ) ;
   printf( "%d¥n" , count( top ) ) ; 
}

リスト処理を自分で考えて作成

以下のようなプログラムを作ってみよう。意味がわかって慣れてくれば、配列の部分の for の回し方が変わっただけということに慣れてくるだろう。

// 全要素の合計
int sum( struct List* p ) {
   // sum( top ) → 888

}
// リストの最大値を返す
int max( struct List* p ) {
   // max( top ) → 444 (データ件数0の場合0を返す)

}
// リストの中から指定した値の場所を返す
int find( struct List* p , int key ) {
   // find( top , 444 ) = 1 (先頭0番目)
   // 見つからなかったら -1

}

途中でデータ挿入・データ削除

リスト構造の特徴は、途中にデータを入れたり、途中のデータを抜くのが簡単にできる所。そのプログラムは以下のようになるだろう。

void insert( struct List*p , int data ) {
   // あえて、補助関数consを使わずに書いてみる
   struct List* n ;
   n = (struct List*)malloc( sizeof( struct List ) ) ;
   if ( n != NULL ) {
      n->data = data ;
      n->next = p->next ;
      p->next = n ;
   }
   // p->next = cons( data , p->next ) ;
}

void remove_after( struct List* p ) {
   struct List* del = p->next ;
   p->next = del->next ;
   free( del ) ;
}

再帰呼び出しでリスト処理

リスト処理の応用のプログラムを作るなかで、2分木などのプログラミングでは、リスト処理で再帰呼出しを使うことも多いので、先に示したプログラムを再帰呼び出しで書いたらどうなるであろうか?

// 全データを表示
void print( struct List* p ) {
   if ( p == NULL ) {
      printf( "¥n" ) ;
   } else {
      printf( "%d " , p->data ) ;
      print( p->next ) ; // 末尾再帰
   }
}
// データ数を返す関数
int count( struct List* p ) {
   if ( p == NULL )
      return 0 ;
   else
      return 1 + count( p->next ) ; // 末尾再帰
}
// 全要素の合計
int sum( struct List* p ) {
   // sum( top ) → 888
   自分で考えよう
}
// リストの最大値を返す
int max( struct List* p ) {
   // max( top ) → 444 (データ件数0の場合0を返す)
   自分で考えよう
}
// リストの中から指定した値を探す。
int find( struct List* p , int key ) {
   // find( top , 444 ) = 1 
   // 見つかったら1 , 見つからなかったら 0
   自分で考えよう
}

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