B木の説明
2分木の応用ということで、式の表現などの説明を行ったが、 3項演算子などがでてくると、2本の木という枠からはずれてくる。 この延長として、B木の解説を行う。
B木の基本は、N-1個のデータd[]と、N個のポインタp[]から成り、 di-1と、diの間の値は、i番目の枝piの先に保存する方法。(以下の図はWikipediaより引用)
// BTreeの宣言の例 #define SIZE 5 struct BTree { int size ; // 1つのノード内のデータ数 int data[ SIZE - 1 ] ; // ノード内のデータ struct BTree* next[ SIZE ] ; // 次のBTreeへのポインタ } ;
実際のプログラムの概念を説明し、実コードは示さなかったが、 ノード内の検索などを説明する。
B木は、広く利用されており、データベースエンジンでは、B木を拡張した、 B+木 などを利用している。
データベースの説明の延長として、最近普及しているOracle,MySQL,PostgreSQLなどの 事例を紹介したり、Linux+Apache+MySQL+PHP(LAMP)などの用語を簡単に紹介する。
携帯向けメールを速く確実に…
ニュースサイトを見ていたら、広告記事にて 『「携帯向けメールを速く・確実に送る7か条」2010年度版、無料配布開始』 というものを見つける。 緊急連絡システムでも、SPAM発信元と疑われないようにと、 配信メール数を制限しながら、送ったりと、色々と工夫が必要だったりする。 無料と書いてあるし、申し込みフォームより登録した。 さて、記載されたテクニック、簡単に使えるといいのだが… 『有料サイト××を経由してメール出せ…』といった記事ばっかりだったりしないよな…
追記:この会社KLab様より、先ほど資料を送付したとの連絡を受ける。 簡単な状況も聞かれたけど、自分の知らないテクニックを勉強したかったと伝え、 資料を待つことにする。 電話を切った直後に、違うおねぇさんから、間髪をおかずに電話がかかったのが笑える…
ブラック会社に勤めてるんだがもう俺は限界かもしれない
担任をしていて、就職にむけた意識づくりということで、OB講話だったりを企画したりしている。 先日も履歴書をテーマにHRを行った。 この不景気の就職難からすれば、「就職は甘くない」としつこく説明したい状態。 さて、この『ブラック会社に勤めてるんだがもう俺は限界かもしれない』という映画を 紹介しておこう。
ストーリーは、元ニートが就職したけど、 有名企業のはずだけどサービス残業あたりまえ、 仕事の量はハンパない(通称『デスーマーチ』)。 こういうネタを、2chの記事の実話を元に映画化したもの。 就職を控えた人には、アクが強すぎる作品の可能性が高い。 でも、情報系ではデジタル土方・5K職場という言葉もささやかれたりと、変な夢を持たれても困るしなぁ…
3EIインフルエンザで11/24~27学級閉鎖
この3連休の間に、ボチボチと新型インフル感染の連絡が担任学生より届いていた。今日は、昨日から発熱で今日診察という学生さんより、「新型でした」との連絡が入り、 一度に5名の発症者数となってしまった。クラスあたり1割の4名の時点で、学級閉鎖の 方針より、早々にクラス学生に学級閉鎖の説明を行う。
通常の時期であれば、学生も気軽に休みと、体調不良の学生をよそに喜ぶ所かもしれないが、 来週月曜より後期中間試験であるため、「困る」との意見が多発。 かといって、授業を続けることもできない。
1週間前であるため、明確なテスト範囲が示されていなかったり、配布資料が不足したりと いう状態もあった。ということで、私自身はネットワークなどの取り扱いは慣れていることもあり、 授業担当の先生に配布物や連絡情報を、Wikiページに記載し、 緊急連絡網にてそのページをみてもらう対応をとる。他のクラスの先生は、連絡大変そう…
「そんなこともあろうかと…」(by 真田@ヤマト)
明るい技術系のニュースかもしれないが、小惑星探査ロケットの「はやぶさ」が、エンジン不調で地球への帰還が危ない状況であったが、技術者の機転で帰還できるようなったとのニュース。
帰還が可能になったのは、「本来だったら無用な電子回路がエンジンにつながっていたため」 らしい。私自身も含め記事への感想の多くは、 SFの戦艦ヤマトの真田技師長「そんなこともあろうかと」の言葉を引用しながら、 帰還の可能性が残ったことを喜んでいるみたい。 ただ、知り合いの、技術者だったら、一度は『そんなこともあろうかと』と言いながら、 かっこよく難局を乗り切ってみたいものだ…との感想に、思いっきり吹いてしまった。
私はまだこういった、かっこよく難局を乗り切れた経験はありません。 結果オーライとか、偶然OKなら、あるけどね…あと、真田みたいに、緊急事態に『動作テストしてないけど…』と言いながら、実運用はするなよ!
久々にブログ更新のやる気アップ
電子情報OBの方に、 「講義のメモやまとめが掲載されている。いずれも基本的で重要なものばかり。」 とお褒めの言葉をTwitterでつぶやいていただいた。 講義録は、学生からの「みてますよ」の声も、テスト直前にならないと聞こえないので、 惰性で書いている所が無いわけでもない。だけど、こういう言葉で、やる気あっぷ。
ただし実践OBに見られていると細かい間違いも指摘されそうで、 思わずブログの説明文に、『講義録などの間違いはツッコミ下さい。修正しますので…(^_^;』 の言葉を追記した…
クラス費にてマスク購入
以前より、学生がマスクありますか?と来ることがあり、 売店のマスクも花粉用の薄手のマスクだったりしたので、 クラス費にて、マスク(50枚×2箱)と、消毒用ウェットティッシュ(でかめ)を購入する。 学生さんには、ムダ使いは控えた上で、自由に使うように伝える。
SQLの応用的な使い方
SQLの応用として、比較演算子以外のin,between,like等の説明、 集約関数、副問合せ、ソートとグループ化について説明する。
比較と集約関数
where句に指定できる、2項演算子でない比較演算子
- A in ( a,b,c… )
メンバー比較()の中に A が含まれているか? - A between B and C
値Aが、B~Cの間の値か判定 - A like B
正規表現っぽい"_"⇒任意の1文字、"%"⇒任意の0文字以上で、 文字列マッチング - A is null
NULLかどうかをチェックする。
雑談: in,between,like といった演算子は、英語処理記述でCOBOLっぽさが全開。 ということで、COBOL等は、埋め込み型SQLによって通常のCOBOL処理の中で、SQLがそのまま使えたりすることを紹介。 教科書では、埋め込み型SQLインタフェースを持つ言語の中に、PL/I が紹介されている。 個人的に最初のプログラム言語が PL/I であっただけに、久々にみた言語名で懐かしさ全開。
select句に記載できる、集約関数
- COUNT(),SUM(),AVG(),MAX(),MIN()
関数の処理は名前どおりだし、特に説明はいらんだろう。
副問合せとソートとグループ化
where句の()の中に、別途SQLを実行するように、SQL命令を書くことができる。 副問合せを先に実行してから主問合せをするもの、
select S.業者名, S.所在 from S where S.業者名 in ( select SG.業者番号 from SG where SG.商品番号 = 'G2' and SG.在庫量 >= 200 ) ;
()の中の副問合せは、from句の S と無関係なので 先に副問合せを実行し、その結果の中に S.業者名 が 含まれるのかを判定される。
主問合せの中から何度も副問合せを実行する2つの方法がある。
select G.商品名, G.色, G.価格 from G where 'S4' in ( select SG.業者番号 from SG where SG.商品番号 = G.商品番号 ) ;
G.商品番号は、主問合せの中の from 句の G でレコードを変化させながら、副問合せを呼び出す。
並び替え:データベースのデータは、2分探索木やらハッシュやらの手法で保存されており、 検索結果は、登録順序毎に出力される訳ではない。だからこそ、表示順序などが 問題になるのであれば、"order by カラム {ASC|DESC}"で、ソートができる。
グループ化:指定されたカラムについて、同じ値を持つレコードをグループ化することができる。 having 句は、特定のグループを選択するための条件。 指定されたカラム別に、テーブルを一旦作ってから、having句内部の評価を行う。 この中に集約関数を使えるところがキモ。
集合計算:2つのSQL問合せ結果を集合とみなして、集合和(union)/集合差(except)/集合積(intersection)をとることができる。SQL_A union SQL_B みたいな使い方。
昨年度の非常勤講師の方の進行とずれが出てきたため、シラバスを書き換える。 JABEE的にも次回講義の時に説明が必要。
2分木の応用
2分木データ構造の応用として、意思決定木と2項演算子による式の表現を説明する。
意思決定木
質問を繰り返した後に、その結果を示すような意思決定木を、 2分木で表現する事例を紹介する。進路決定の時期の4年生というのもあって、 勉強好き?もっと勉強したい?といったようなネタで、例を示す。
プログラム例として、以下のようなものを示す。
char input[ 10 ] ; struct DTree* p = 何らかの木の生成 ; // 質問を繰り返す。 while( p->yes != NULL || p->no != NULL ) { printf( "%s¥n" , p->mes ) ; scanf( "%s" , input ) ; // 質問への回答を入力 if ( strcmp( input , "yes" ) == 0 ) p = p->yes ; else p = p->no ; } // 枝の末端であれば、結論を表示する。 printf( "あなたは... %s¥n" , p->mes ) ;
2分木を用いた式の表現
式を表現する手法として、演算子の優先順位を()で表現しないのであれば、 式を逆ポーランド記法に変換しておけば、スタックなどを用いてその処理は容易。 しかしながら、木を用いれば演算式を表現することもできる。 これに合わせて、演算子には単項演算子、2項演算子、3項演算子(?:演算子)が あることを説明する。また、"1+2+3"は"(1+2)+3" , "a=b=c=0" は "a=(b=(c=0))" として扱われ、左結合演算子や右結合演算子の2種類がある。 "1+2"中置記法、"+,1,2"前置記法、"1,2,+"後置記法といった、表現法を説明する。
struct Expr { int value ; char op ; // 演算子は1文字だけを考慮 struct Expr* left ; struct Expr* right ; } ; // 整数値の木の生成関数 struct Expr* Integer( int x ) { struct Expr* ans=(struct Expr*)malloc(sizeof(struct Expr)) ; if ( ans != NULL ) { ans->value = x ; ans->left = ans->right = NULL ; } return ans ; } // 演算子の木の生成関数 struct Expr* Operator(char op,struct Expr*l,struct Expr*r) { struct Expr* ans=(struct Expr*)malloc(sizeof(struct Expr)) ; if ( ans != NULL ) { ans->op = op ; ans->left = l ; ans->right = r ; } return ans ; } void main() { struct Expr* e // 2分木の式 1+2*3 = Operator( '+' , Integer( 1 ) , Operator('*' , Integer( 2 ) , Integer( 3 ) ) ) ; // 式の値を評価したい printf( "%d" , eval( e ) ) ; } int eval( struct Expr* p ) { if ( p->left == NULL && p->right == NULL ) { return p->value ; // 枝の末端なら定数値 } else { switch( p->op ) { // 再帰呼び出しで右辺左辺を計算 case '+' : return eval(p->left)+eval(p->right) ; case '*' : return eval(p->left)*eval(p->right) ; } } }
超音波センサー壊れてる
専攻科の実験の第3クール目の担当ということで、 オムニホイール車体の制御をArduino Nano で制御をテーマとした。 ただ、同じプログラムばかりでは面白くないだろうと、 昨年度創造工学演習のものづくり用に購入していた、超音波センサーPINGを 使って、身近なものを追いかける車体を作ってもらおうと考えた。
んで、Arduinoの使い方は、簡単に理解してもらえて、PINGを試すが、動かない。 最小配線にして、低電圧源にして動かすけど、ダメ。 3個買ってあったので、交換試験をするけど3個とも動かない。 5000円ほどしたんだけどなぁ…×3で15,000円。 昨年の創造工学の実験中にすでに壊れていたとしか思えない…
# ちょっと涙目…